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本ブログ『はじめての生化学』の内容は、医師・医学博士(MD/PhD)である筆者が、医学生、薬学生、看護学生、管理栄養士養成課程など、医療・健康科学を志す方々の国家試験対策および学術的教育を目的として執筆したものです。読者の皆様の安全と、正しい科学リテラシーを守るため、以下の事項を必ずお読みいただき、遵守してください。

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筆者は本ブログを通じて、特定の個人に対する診断、治療アドバイス、サプリメントや医薬品の摂取に関する推奨、および個人的な健康相談には一切応じません。体調に関する懸念がある場合は、必ずお近くの医療機関を受診し、医師の診察を受けてください。
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正しい医学リテラシーを持って、科学の探求をお楽しみください。

なぜヒトの体はL体しか使わない?
〜L体・D体|フィッシャー投影で見分ける〜

※本記事にはアフィリエイトリンクが含まれる可能性があります。

Dr.しろねこ(医師・医学博士)
「E-E-A-T」
Dr.しろねこ
(医師・医学博士)

(PhD in Medical Science)

こんにちは!

生化学の勉強を頑張っているみなさん、
今日も本当にお疲れさまです。

【受験生・医療系学生 必読】

「アミノ酸のL体・D体……
正直、どっちがどっちか、毎回迷っていませんか?

「NH₂が左ならL」と丸暗記しても、
ルールの記憶が曖昧だと試験で失点してしまうのが
この分野の怖さです。

有機化学を選択していた私は、不斉炭素や鏡像異性体の
立体的なロジックそのものは理解していました。

しかし、生物未履修のまま医学の学びに入ったとき、
「なぜ生体内ではL体だけが選ばれるのか」という
生命現象としての繋がりを、自分の知識と結びつけて
改めて強固に確認しておく必要性を強く感じたのです。

この記事では、最短ルートで正解を導き出すための
「絶対的な確認ポイント」だけをスッキリ整理しました。

さらに後半では……
なぜ私たちの体はLアミノ酸しか受け付けないのか? という
【医療の土台】となる理由を研究者の視点で解説します。

読み終わる頃には、
もう試験で迷うことはなくなっているはずです。

1) なぜL体・D体は覚えにくいのか?

覚えようとすると、急に「あーっ😱!」ってなる…。
それはね、脳が「3つの作業」を同時に処理させられているからだよ。
脳がパンクする「3段階」のプロセス
1. 変換作業 立体構造を頭の中で回す
2. 投影法 立体を無理やり平面に書き換える
3. ルール監視 「回転OK、反転NG」を常にチェック
そうそう。回してるうちにパニックになる。
だから最初は、完璧な理解を捨てていい。
【戦略】まずは「点数」を獲りに行く
  • 「解ける型」を先に身につける
    理屈は後回し。「ここを見れば正解」を優先。
  • 「解ける!」の後に理屈を足す
    成功体験が脳のブロックを外してくれる。

「解きながら理解を深める」のが最短ルート!

 

2) まず結論(10秒で見分ける鉄則)

結論から言うよ。アミノ酸のL・Dはここを見るだけ。
【結論】アミノ基(NH2)の位置
にある ➡ L体
(LeftのL!)
にある ➡ D体
えっ、それだけ!?「左だからL」なら一瞬で覚えられる!
⚠️ ただし、ここが「ひっかけ」の罠
これは「正しい向き」で描かれた時だけのルールなんだ。
えっ、ひっかけがあるの…?

試験で確実に1点を取るために、次の

「正しい置き方」
だけは絶対にセットで押さえて。

3) LとDの本当の意味(なぜその名前?)

そもそもLとDって、何の略なの?
昔の研究者が、鏡合わせの分子を区別するために決めた「グループの名前」だよ。

なぜ「基準」が必要だったのか?

分子は3Dで動くので、ただ「にある」と言っても、見る向きを変えれば「」になってしまいます。これでは会話が成立しません。
そこで、「この形を基準(ものさし)にする!」と世界共通のルールを決めたんだ。

基準(ものさし)として選ばれたのが:グリセルアルデヒド

この「ものさし=グリセルアルデヒド」には、L型とD型の2種類があります。

  • L体アミノ酸:L型の「ものさし」と、*相対配置(形・構造)が一致するグループ
  • D体アミノ酸:D型の「ものさし」と、相対配置が一致するグループ
    *相対配置については、このすぐあとに説明します。
そうか!バラバラな呼び方にならないように、一つの分子を「ものさしにして、その向きに合わせただけなんだね。

グリセルアルデヒドが基準に選ばれた理由は、ズバリ!
「シンプルで、応用がきくから」です。

1. グリセルアルデヒドは一番小さくてシンプル

炭素3個という構造は、左右の形(鏡像異性体)を持つ分子の中で最小サイズ。余計なものがついていないので、右と左の違いがひと目でわかる「究極の見本」なんです。

2. 糖やアミノ酸の基礎的構造

グリセルアルデヒドは、形を変えたり鎖を伸ばしたりして、他の糖やアミノ酸を作り出すことができます。いわば「分子の家系図」の根っこにいる存在なので、これを基準にすれば、繋がっている他の分子もまとめて分類できて便利だったんです。

3-2) 相対配置ってなに?(目印の左右)

“同じ相対配置”? 何を言っているのか、わからない…。
相対配置っていうのはね、フィッシャー投影式で表した時
「目印にする置換基が、左右どっち側にあるか」ってことだよ。
【基準】グリセルアルデヒド(目印:OH)
OHが左側
L体
OHが右側
D体

アミノ酸も同じ。基準と同じ側ならL、反対ならDと呼ぶんだ。

大事なのは、Lが“左回り”という意味じゃないこと。L/Dはあくまで基準と比べた“左右”の名前なんだ。

光の旋光性(光が回る向き)については、このブログの最後「より深く理解するための知識」で説明しているよ。

まずは「NH₂が左ならL」で点数を取ろう!

なるほど…“光の向き”とは別なんだ。

ただ、入口としてはこれで十分。
フィッシャー投影ではNH₂が左ならL体
まずこれで点数を取ろう💯。

(4) 🔑L体とD体はどう違う?(直感で)

でも左右が逆なだけなら、体の中では同じでもよさそう…?

そこが面白いところ。体の中には、分子を受け入れる
ポケット”がたくさんある。
それが酵素や受容体。イメージは“手袋”だよ。

手袋🧤?

右手用の手袋に、左手は入らないよね。

同じように、L体にピッタリのポケットには、
D体がうまく入らないことがある。
だから、体の中では別物として扱われるんだ。

 

(5)(試験でのトリック)フィッシャー投影のルール確認

ここからが試験の落とし穴。
さっき“NH₂が左ならL”って言ったけど、それは条件つき。

条件?

フィッシャー投影のルールで正しく描かれていること。

フィッシャー投影は、立体十字形の2次元表記
描くときの約束なんだ。

約束って?

これだけ。
横(左・右)は手前に出ている。
縦(上・下)は奥に入っている。
まずはこの2つを固定しよう。

 

(6) 🧪実例:アラニンで確認(L/D判定まで)

じゃあ実際に、アラニンでやってみよう。

アラニン!

アラニンの中心には不斉炭素がある。

不斉炭素っていうのは、
1つの炭素に“4種類のちがうもの”がついている炭素のこと。

4種類ちがうと、
左右逆の立体ができるんだよね。
右手と左手みたいに。

そう。だからL体D体の話が出てくる。

アラニンの不斉炭素(α炭素)にくっつくのは、
この4つ。

・COOH
・NH₂
・H
・R(アラニンではCH₃)

 

ここまではOK!

フィッシャー投影に直すとき、
アミノ酸は配置を固定するよ。
ステップ① 上にCOOH下にR(CH₃)を置く。
これはL/Dを見分けやすい“標準の置き方”。

さらに言うと、有機化学では
酸化状態が高い端を上”に置く慣習がある。

だから、CHOやCOOHを上にするんだ。

酸化度の計算
については最後にくわしく説明するね。

 

ステップ② 残りのNH₂とHを左右に置く。
左右は手前に出る、という約束だったね。

ステップ③ 最後に判定。
NH₂ならL体。
NH₂ならD体。

つまりアラニンなら、
NH₂がならL-アラニン
ならD-アラニン

完璧。

(7) 🚫どうしてL体・D体を区別するのか?(理由)

でも、そこまでして区別するのって、何のため?

理由は3つだけ。

理由1.形が違うと、酵素や受容体うまく結合できない
ことがある。

だから、反応が進んだり進まなかったりする。

理由2体の中で合成されるタンパク質は、
ほぼL体アミノ酸からつくられる。

つまり、“材料”が決まっているんだ。

理由3細菌はD-アミノ酸を使うことがある。

だから、医学の話(細菌の体の一部)にもつながる。

体って、ほんとに“形”を見分けてるんだね。

そう。L/Dはただの暗記じゃなくて、
体が“形を読む世界”で動いてる証拠なんだ。

(8) 🍀ブログ特典:豆知識

なぜ私たちの体は、Lアミノ酸を使うの?

こはく、どうして私たちの体は、
ほぼLアミノ酸だけを使うと思う?

うーん…Dもあるのに、なんでLだけなんだろう?

一言でいうとね。
タンパク質を作る工場―リボゾームが、
ほぼ“Lアミノ酸専用”にできているから。

⚙️工場が最初からL専用…?

そう。タンパク質を作るとき、
まずアミノ酸を運ぶ係のtRNAに、
アミノ酸を“セット”するんだ。

tRNAが運び屋なんだね。

その“セット係”が、アミノアシルtRNA合成酵素

この酵素が基本的に、Lアミノ酸だけを正しく選んで
tRNAに付けるように作られている。

じゃあ入口で、もう選別されてるんだ。

その通り。
だから材料の入口がL専用になっていて、結果として、
できあがるタンパク質もLアミノ酸でそろうんだよ。

なるほど〜。最初から“Lルート”が
整備されてるってことか。

うん。だから、私たちの💪筋肉酵素は、
基本的にL体でできているんだ。

じゃあD体は、基本的には材料にしないんだね。

そう。Dが入ってきたら、材料にするというより、
分解して片づける方向に回すことが多いよ。

①【計算図解】アミノ酸の炭素
「酸化度をマスター!

Dr.しろねこ
アミノ酸(アラニン)を例に、「酸化度」を解説するよ。
こはく
なんだか難しそう……。
Dr.しろねこ
シンプルに言えば、酸化度とは
「その原子が、どれくらい酸化されているかを見るための数字」のこと。
Dr.しろねこ
そもそも酸化の定義は「電子を失うこと🌀」だったよね。

だから言い換えれば、
「その原子が、どれくらい電子を失っているかを見るための数字」とも言えるんだよ。

アミノ酸 アラニン 酸化度 計算 イラスト。炭素の「酸化度」を、原子同士の電子の綱引きで表現したイラストです。 電子(マイナスの荷物)を奪われると酸化度はプラス(酸化状態)に、奪うとマイナス(還元状態)になります。アラニンを例に、カルボキシ基(+3)、不斉炭素(0)、メチル基(-3)と、周囲の原子との力の差で数字が変わる様子を可視化しました。 「なぜフィッシャー投影式ではCOOHが上なのか?」という理由が、一目で納得できる内容です。
こはく
でも、分子の中では電子は共有されているんでしょ?
「何個失ったか」なんて数えられるの?
Dr.しろねこ
鋭いね!⚡️正確に数えるのは難しいから、化学では
「結合に使われている電子を、より電子を引っ張る力が強い原子のものだと仮定して数える」
という約束をするんだ。
【酸化度の定義】

その原子が何個ぶん電子を失ったことになるかを表した数字

正確には「本来自分が持つべき電子を、どれだけ相手に明け渡して
『プラスに偏っているか』を表す数字」を表す。

電子を引っ張る力は、原子によって違います(=電気陰性度)

アミノ酸 アラニン 酸化度 計算 イラスト。炭素の「酸化度」を、原子同士の電子の綱引きで表現したイラストです。 電子(マイナスの荷物)を奪われると酸化度はプラス(酸化状態)に、奪うとマイナス(還元状態)になります。アラニンを例に、カルボキシ基(+3)、不斉炭素(0)、メチル基(-3)と、周囲の原子との力の差で数字が変わる様子を可視化しました。 「なぜフィッシャー投影式ではCOOHが上なのか?」という理由が、一目で納得できる内容です。

「電子=マイナスの塊」で考える符号のルール

Dr.しろねこ
ここで、みんなが混乱しやすい
「プラスとマイナス」を整理しよう。
電子を得る
=「マイナス電子」を懐に入れる
➡ 酸化度は「マイナス」になる
電子を手放す
=「マイナス電子」が自分からいなくなる
➡ 酸化度は「プラス」になる
Dr.しろねこ
入ってきたものが「マイナス」だから、
得ればマイナス、失えばプラスになるんだ。
アミノ酸 アラニン 酸化度 計算 イラスト。炭素の「酸化度」を、原子同士の電子の綱引きで表現したイラストです。 電子(マイナスの荷物)を奪われると酸化度はプラス(酸化状態)に、奪うとマイナス(還元状態)になります。アラニンを例に、カルボキシ基(+3)、不斉炭素(0)、メチル基(-3)と、周囲の原子との力の差で数字が変わる様子を可視化しました。 「なぜフィッシャー投影式ではCOOHが上なのか?」という理由が、一目で納得できる内容です。

アラニンの3つの炭素で計算してみよう

アラニン CH₃–CH(NH₂)–COOH の3つの炭素を見ていこう。

1
CH₃ の炭素
  • C-C結合:
    同じ原子どうしで引き合う ➡ 電子の偏りはゼロ
  • C-H結合:
    炭素の方が力が強い ➡ 電子(マイナスの塊)を炭素側に割り当てる
    ➡ 結合1本につき 「-1」
【 計算式 】
(-1 × 3) + 0
結果: 酸化度は -3
アミノ酸 アラニン 酸化度 計算 イラスト。炭素の「酸化度」を、原子同士の電子の綱引きで表現したイラストです。 電子(マイナスの荷物)を奪われると酸化度はプラス(酸化状態)に、奪うとマイナス(還元状態)になります。アラニンを例に、カルボキシ基(+3)、不斉炭素(0)、メチル基(-3)と、周囲の原子との力の差で数字が変わる様子を可視化しました。 「なぜフィッシャー投影式ではCOOHが上なのか?」という理由が、一目で納得できる内容です。
2
COOH の炭素
  • C-C結合:
    同じ原子どうし ➡ 電子の偏りは0(ゼロ)
  • C-O結合:
    酸素の方が力が強い ➡ 炭素は電子を1個「失った」とみなす
    ➡ 寄与は 「+1」
  • C=O結合:
    C-O結合が2本分と考える ➡ 炭素は電子を2個「失った」とみなす
    ➡ 寄与は 「+2」
【 計算式 】
0 + (+1) + (+2)
結果: 酸化度は +3
アミノ酸 アラニン 酸化度 計算 イラスト。炭素の「酸化度」を、原子同士の電子の綱引きで表現したイラストです。 電子(マイナスの荷物)を奪われると酸化度はプラス(酸化状態)に、奪うとマイナス(還元状態)になります。アラニンを例に、カルボキシ基(+3)、不斉炭素(0)、メチル基(-3)と、周囲の原子との力の差で数字が変わる様子を可視化しました。 「なぜフィッシャー投影式ではCOOHが上なのか?」という理由が、一目で納得できる内容です。
3
中央の炭素(α炭素)
  • C-C結合(2本):
    同じ原子どうし ➡ 電子の偏りは0
  • C-H結合:
    炭素の方が強い ➡ 電子を1個「得た」として
    ➡ 寄与は 「-1」
  • C-N結合:
    窒素の方が強い ➡ 炭素は電子を1個「失った」として
    ➡ 寄与は 「+1」
【 計算式 】
0 + (-1) + (+1)
結果: 酸化度は 0
アミノ酸 アラニン 酸化度 計算 イラスト。炭素の「酸化度」を、原子同士の電子の綱引きで表現したイラストです。 電子(マイナスの荷物)を奪われると酸化度はプラス(酸化状態)に、奪うとマイナス(還元状態)になります。アラニンを例に、カルボキシ基(+3)、不斉炭素(0)、メチル基(-3)と、周囲の原子との力の差で数字が変わる様子を可視化しました。 「なぜフィッシャー投影式ではCOOHが上なのか?」という理由が、一目で納得できる内容です。

まとめ:フィッシャー投影式との関係

こはく
なるほど!同じ炭素でも、周りの顔ぶれで数字が全然違うんだね。
Dr.しろねこ
その通り。結果をまとめるとこうなるよ。
炭素の場所 酸化度 特徴
COOH の炭素 +3 酸素に電子を強く引っ張られている
酸化状態
中央の炭素 0 電子の引き合いが相殺されている
CH₃ の炭素 -3 水素が多く、電子を受け取りやすい
還元状態
Dr.しろねこ

だからフィッシャー投影法で酸化度の高い順番に炭素を並べると、

COOH - C - CH₃

の順番になるんだ。図を描くときに「酸化度が高いものを上にする」というルールがあったのは、この数字に基づいているんだよ。

Dr.しろねこ
この「電子を引き寄せる強さ」を電気陰性度と呼ぶんだ。酸化度を考える上で一番大切な概念だから、また改めて丁寧に説明するね。

2. L型・D型と旋光性(d・l / +/-)の関連性をスッキリ整理

よく”L体は旋光性のことではありません”と注意書きがあるよね。
旋光性?ますます難しいこと言ってるなあ。って思わない?
今日はその”旋光性”について説明してみるね。

旋光性は「光の向き」、
L体・D体は「分子の形」。

この2つを切り分けると、混乱せずに理解できます。

まず、旋光性とは?

旋光性とは、偏光した光の向きが物質を通ることで右または左に回る性質です。

偏光=光のふるえる向きが1つの方向にそろった光
ふつうの光はいろいろな向きにふるえますが、偏光は決まった向きだけにそろって進みます
つまり、旋光性とは向きのそろった光が、分子を通ることで少し右や左にねじられる、ということだよ。

まっすぐ進む光が、分子の中を通ったあとに、向きだけ少しねじられる感じです。

【回る向きは2つ】

①右に回る → 右旋性 / ②左に回る → 左旋性

大事なのは、分子そのものが回転しているわけではないこと。
回っているのは光の向きです。

分子がクルクル回っているわけじゃなくて、光の向きが回るんだね。

次に、L体・D体との違いです

1. L型・D型とは?

基準(グリセルアルデヒド)と比べて、立体配置がどちら型かを表す分子の形の名前です。光の向きを直接示しているわけではありません。

ここでのL / Dは、分子の形の分類なんだ。

【混同注意!】

𝒍(左旋)・𝒅(右旋)は光旋光性を表す言葉です。
現在は +/− で書くことが多く、+=右旋、−=左旋 です。

2. 右旋・左旋とは?

偏光を通した時の実験結果です。右に回れば(+)、左に回れば(−)。

3. どう関係するの?

D型でも左旋(−)のことがある / L型でも右旋(+)のことがある

つまり、L/Dだけでは光の向きはわかりません。

じゃあL体でも、必ず左旋とは限らないんだね。
表し方 意味
L/D 分子の形のルール(相対配置)
+/− 光を回す向きの結果

5. なぜ混乱しやすいの?

L=Leftのイメージが強いですが、Lの意味は「配置がL型」であり「左に回す」ではありません。

試験では、L/D = 立体配置、+/− = 旋光の向きと切り分けて覚えよう。
L体だから左旋、D体だから右旋、とは限らないってことだね!

【まとめ】

  • 旋光性:光の向きが物質で回転する性質
  • 偏光:向きが1つにそろった光
  • 右旋・左旋:実際の回転結果(実験値)
  • L体・D体:グリセルアルデヒド基準の配置(形)
  • L体だから左旋、とは限らない!

 

【全5問】フィッシャー投影式のルール完全攻略クイズ!

Q1. 「横」に伸びる線の向きは?
✅ 正解を確認する

正解:紙面の手前(自分に近い方)
中心の炭素が自分を「抱きしめてくれる」ような形で、左右の腕が前に出ているイメージです。

Q2. 炭素鎖の「背骨」はどっち向き?
✅ 正解を確認する

正解:垂直方向(上下)
炭素同士のつながりは、縦にまっすぐ並べるのが基本ルールです。

Q3. 一番「上」に来る炭素の条件は?
✅ 正解を確認する

正解:最も「酸化度」が高い炭素
糖ならCHO、アミノ酸ならCOOHなど、番号が1番になる炭素を上に置きます。

Q4. やってはいけない「回転」は?
✅ 正解を確認する

正解:90度回転
90度回すと「手前」と「奥」が入れ替わり、立体配置が逆(鏡像体)になってしまうため禁止です。

Q5. 基が「右側」にあるのは何型?
✅ 正解を確認する

正解:D型(デクスター:右)
右=D、左=L。グリセルアルデヒドの「ものさし」そのものです!

 

ここまで読んでくれたあなたには、特別に試験頻出問題を解説します。
試験、応援しているよ!

アミノ酸のL体・D体判別で迷う受験生必見!フィッシャー投影式の基本ルールから、確実に正解を導く2つのアプローチを徹底解説しました。 「R体・S体の判別」を応用した論理的判別と、立体を頭の中で「入れ替える」視覚的方法の2つを網羅。丸暗記ではなく「仕組み」から理解できるため、試験本番のケアレスミスを防げます。医学・薬学部の定期試験や国家試験対策として、手元に保存しておきたい価値ある一枚です。 アミノ酸のL体・D体判別で迷う受験生必見!フィッシャー投影式の基本ルールから、確実に正解を導く2つのアプローチを徹底解説しました。 「R体・S体の判別」を応用した論理的判別と、立体を頭の中で「入れ替える」視覚的方法の2つを網羅。丸暗記ではなく「仕組み」から理解できるため、試験本番のケアレスミスを防げます。医学・薬学部の定期試験や国家試験対策として、手元に保存しておきたい価値ある一枚です。

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R/S判定はこちらで解説しています。

アミノ酸のL体・D体判別で迷う受験生必見!フィッシャー投影式の基本ルールから、確実に正解を導く2つのアプローチを徹底解説しました。 「R体・S体の判別」を応用した論理的判別と、立体を頭の中で「入れ替える」視覚的方法の2つを網羅。丸暗記ではなく「仕組み」から理解できるため、試験本番のケアレスミスを防げます。医学・薬学部の定期試験や国家試験対策として、手元に保存しておきたい価値ある一枚です。

 

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🐾 Dr.シロネコの応援メモ

使い終わった教科書📚はどうしていますか?医学書は価値が高いうちに整理するのが賢い方法です。次のステップへ進むための軍資金にするのも手ですよ。👍

参考文献/References
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① 世界的に有名な生化学・化学の教科書(3選)

これらは世界中の医学部・薬学部・理学部で採用されている「バイブル」です。

1. Harper’s Illustrated Biochemistry

  • 英語名: Harper’s Illustrated Biochemistry
  • 著者・年: Victor W. Rodwell, et al. (32nd Edition, 2022)
  • 日本語名: 『イラストレイテッド ハーパー・生化学 原書32版』

ブログ内容に関する記述:
医学生・薬学生の定番書。アミノ酸のL型・D型の臨床的意義や、なぜ生体タンパク質がL体で構成されるのか、光学異性体が薬理学的にどう重要かについて、臨床に即した記述が豊富です。

2. Lehninger Principles of Biochemistry

  • 英語名: Lehninger Principles of Biochemistry
  • 著者・年: David L. Nelson, Michael M. Cox (8th Edition, 2021)
  • 日本語名: 『レーニンジャーの新生化学』

ブログ内容に関する記述:
「酸化度」や「フィッシャー投影式」の化学特有の定義が最も厳密かつ丁寧に解説されています。グリセルアルデヒドを基準とする相対配置の考え方は、本書が世界標準です。

3. Organic Chemistry (McMurry)

  • 英語名: Organic Chemistry
  • 著者・年: John E. McMurry (9th Edition, 2015 / 10th Edition, 2023)
  • 日本語名: 『マクマリー有機化学』

「R/S表記法」と「フィッシャー投影式」の基本・変換

収録巻:上巻
主な内容:
立体化学(第5章付近): ここで「四面体炭素」「手性とキラリティ」「R/S表記法の優先順位(カーン・インゴルド・プレローグ則)」が詳しく解説されます。
相互変換: 立体構造(くさび線表記)からフィッシャー投影式へどう書き換えるか、という基本ルールと図解はこの「上巻」のメインテーマの一つです。
「そもそもR/Sって何?」「どうやって投影式に直すの?」という基礎を固めたい学生さん向け。

「アミノ酸」としてのL/D体・臨床的側面

収録巻:下巻
主な内容:
アミノ酸、ペプチド、タンパク質(第26章付近): アミノ酸特有の性質として「L体・D体」が登場します。なぜ天然のアミノ酸はL体なのか、という生化学的な視点での記述があります。
フィッシャー投影式の応用: アミノ酸の構造をフィッシャー投影式で描く際の慣例(COOHを上に書く理由など)についてもここで触れられます。
「アミノ酸の性質を深く知りたい」「生体内の反応と結びつけたい」という医療系学生さん向け。

② 医療系大学生におすすめの日本語教科書・参考書(3選)

日本の国家試験対策や、導入期の分かりやすさを重視した選定です。

1. はじめの一歩の生化学

  • 名前: 『はじめの一歩の生化学』
  • 著者・年: 三原 勝芳、他 (2018年)

ブログ内容に関する記述:
やさしい言葉で書かれた生化学入門書です。生化学に苦手意識がある学生さんが、まず「L/D体の区別」の全体像を掴むのに最適です。

2. シンプル生化学

  • 名前: 『シンプル生化学』
  • 著者・年: 長谷川 秀夫、他 (改訂第7版, 2021年)

ブログ内容に関する記述:
日本の医学・薬学部の講義でよく使われます。フィッシャー投影式のルールが簡潔にまとめられており、アミノ酸の構造と物性の関係を短時間で復習するのに向いています。

3. 大学院をめざす人のための有機化学演習

  • 名前: 『大学院をめざす人のための有機化学演習 ―基本問題と院試問題で実戦トレーニング―』
  • 著者・年: 東郷 秀雄 (2019年)

ブログ内容に関する記述:
この本の「第4章 立体化学」に、フィッシャー投影式、R/S表記、そしてそれらの相互変換に関する演習問題が豊富に収録されています。
ブログ後半の「試験問題の解き方」を読んだ方が、「実際に自分の手で解いて、確実に得点源にしたい!」と思った際に、最適なトレーニング教材です。

ABOUT ME
Dr. しろねこ
ねこが好き。医師・医学博士。 留学先で学生さんに生化学を教えたことがきっかけで、 「むずかしい」を「おもしろい」に変える入口を届けたいと思うようになりました。 日々のパフォーマンスを上げるために、筋トレもコツコツ続けています。