〜カルボキシ基・アミノ基・等電点の基本をやさしく整理

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こんにちは!
生化学の勉強を頑張っている皆さん、
今日も本当にお疲れさまです。
🧠 覚えている。でも、つながらない。🫩
アミノ酸は、ひとつの分子の中で
プラス➕にもマイナス➖にも傾きます。
それはなぜですか?
今日は、イオンの基本、そしてアミノ酸がどういう状態で
“イオン化”しているのかを一緒に見ていきましょう。等電点までをつなげて、
滴定曲線を“流れ”で読める土台をつくります。

 

1. 滴定曲線の前に知っておきたい アミノ酸のイオン性

アミノ酸はね、ひとつの分子の中で、
プラス➕にもマイナス➖にも傾くことができるんだ。

傾く…? シーソー⚖️みたいに、
条件しだいで電気のバランスが動くってこと?

そうそう。
だからアミノ酸の滴定曲線を見るときも、
「どっちに傾いているか」を見ると
流れがつかみやすいんだよ。

じゃあ、アミノ酸の滴定曲線💧に入る前に、
アミノ酸のイオン性について確認しておこうか。

ここでしっかり確認することで、
滴定曲線をただ暗記する📚のではなく、
変化の流れとして読めるようになるよ。

2. イオンとは? 中学生のおさらい

その前に、少しだけ中学校で習ったイオン
思い出してみようか。

イオンって、勉強したことはあるんですけど、
ちょっとあやふやかも…。

大丈夫。一緒に復習しよう。

まず、原子は真ん中プラスの電気を持った中心があって、
そのまわりマイナスの電気を持つ電子がいるんだ。

ふだんは、プラスマイナスの数がつり合っているから、
全体としては電気を帯びていないんだよ。

なるほど。プラスマイナスがつり合っているから、
ふつうは電気を帯びていないんだ。

そうそう。
たとえばナトリウムを見てみよう。

ナトリウムは、中心に11個分プラスの力があって、
そのまわりに11個電子がいる。

11個のプラスに、11個のマイナス
だからふつうはつり合っているんだね。

その通り。
電子は、🪐惑星がまわるみたいに
外側へ広がって並んでいる。

1つ目の輪には2個
2つ目の輪には8個入る。
3つ目の輪にも8個入ることができるんだ。

じゃあ、ナトリウム11個の電子は、どう並ぶの?

1つ目の輪に2個
2つ目の輪に8個入るから、
最後の3つ目の輪にはたった1個だけ残るんだ。

えっ、外側に1個だけ? なんだか心細い。

そうなんだ。このたった1個の電子は、
いちばん外側でふらふらしていて😵‍💫、はずれやすい。

だからナトリウムは、その外側の1個の電子ポロッ
手放しやすいんだよ。

一方で、塩素(Cl)は、あと1個電子をもらう
安定しやすいんだ。

ナトリウム1個手放したい
塩素1個ほしい。
なんだか相性ぴったり。

まさにその通り。

だから食塩 NaClでは、
ナトリウムがその1個を差し出し
塩素受け取ることで、
両方が安定した状態になっているんだ。

なるほど。NaCl は、電子を1個やり取りして
落ち着いているんだ。

さて、この食塩 NaClを水に入れるとどうなると思う?

うーん…水の中でも、ずっとくっついたままなの?

実は、水に入ると2人は離れて、別々の姿になるんだ。

ナトリウム電子を1個失った状態で安定しているから Na⁺になる。
塩素電子を1個多く持った状態で安定しているから
Cl⁻ になる。

水の中では、Na⁺ Cl⁻ に分かれるんだ。

そう。
イオンとは、このように、
原子が電子を失ったり 受け取ったりすることで、
⚡️電気を帯びた粒子になったもののことなんだ。

じゃあ、
Naプラスだから陽イオン
Clマイナスだから陰イオンなんだね。

その通り。

つまり、
Na はプラスの電気を帯びた陽イオンCl はマイナスの電気を帯びた陰イオンになる、
ということだね。

 

3. カルボキシ基とは? なぜH⁺をはなしてCOO⁻になるのか

では、COOH はどうだろう?

COOH ですか。
これは中学ではあまり習っていない気がする。

そうだね。
これについては中学ではあまり習わないので、
少し新しい見方✨になる。

基本的にCOOHは、水の中で

COOH ⇄ COO⁻ + H⁺

のように、H⁺をはなして COO になることがあるんだ。

見た目は、さっきの NaCl のイオンの話と
少し似ているね。

そう。見た目は少し似ているけれど、同じではない

NaCl では、電子を「はい、どうぞ」と受け渡すことで
イオンになった。でもCOOHでは、そういう❌単純な受け渡しではないんだ。

ここで大事なのが、O(酸素)H(水素の関係。

酸素電子を引っぱる力が強く💪
水素はそれが弱い

だから、OHがつながっていても、
電子酸素のほうへぐっと
引っぱられているんだ。

同じようにつながっているように見えても、
電子酸素のほうに引っぱられているんだね。

そうなんだ。
だからもし自分がCOOHの中のHだったら…

「ちゃんとここにいるんだけど、
なんだか少し居心地が悪いな🌀」「このままずっとここにいるより、
出ていったほうが楽かもしれない😆」

そんなふうに、少しそわそわした気持ちになる。

なるほど…。H が少し落ち着かない感じなんだ。

だから水の中💧では、
このHH⁺として離れやすい。

すると残ったほうは COO⁻ になって、
マイナスの電気を帯びる。

たとえるなら、
NaCl:おたがい助け合うカップル
COOH:片方が強くて💪
    Hが離れやすい
カップル

みたいだね。

たしかに、
NaCl は助け合っている感じで🫶、
COOH力の差💪がある感じ。

この
酸素はなぜそんなに電子を強く引っぱるの?
という話は、電気陰性度という考え方に
つながってくる。

ここはとても大事だから、電気陰性度については
別の動画でわかりやすく説明するね。

 H⁺が多いと、なぜCOOHのままでいるの?

さてここで大事なのは、
いつも同じだけ COOHCOO⁻ + H⁺
あるわけではないということなんだ。

えっ、いつも半分ずつとかではないの?

そう。
まわりの水のようす💧で、COOH多くなったり、
COO⁻ + H⁺多くなったりするんだ。

たとえば、まわりに H⁺ がたくさんある とする。

するとCOOHは、こう感じる。
「えっ、まわりはもうH⁺でいっぱいじゃないか!」

「今ここで、私までH⁺を外に出したら、
もう入り込むすき間がない」

「今はこのまま、COOHの形で静かにしておこうかな」

つまり、H⁺が多い環境では、COOHのままでいるほうが
多くなる。

H⁺ が多いなら、もう出さないで
そのままでいるほうが多くなるんだね。

 

 H⁺が少ないと、なぜCOO-が増えるの?

反対に、まわりに H⁺ が少ない とする。

そんなときCOOHは、こう感じる。
「あれ、まわりにはH⁺があまりいない」

「それなら、私が1つ出ても大丈夫そうだ

じゃあ、ここからH⁺をはなしてみようか」

すると、COOHH+をはなして COO-になりやすい。

つまり、H⁺が少ない環境では、COO- のほうが
多くなりやすい。

なるほど。まわりに H⁺ が少ないときは、
COOH から H⁺ がはなれやすいんだね。


まとめると、
H⁺が多いと → COOH が多い
H⁺が少ないと → COO- が多い

同じ COOH でも、まわりの H⁺ の多さで、
どちらの形が多いかが変わるんだね。

4. アミノ基とは? NH₂はなぜH⁺を受け取ってNH₃⁺になるのか

では、NH₂ はどうだろう?

COOH の次は NH₂ だね。

窒素(N)は、いちばん外側5個の電子 を持っている。
そして、まわりに 8個 そろうと安定しやすい。

8個そろうと安定しやすいんだね。

だから窒素は、あと 3個分 電子をいっしょに使えると落ち着く。

アミノ酸の中では、
窒素は 1個の炭素2個の水素 とつながっていて、
それぞれと電子を共有している (NH2-C-)。これで、窒素のまわりには8個の電子がそろって、
まず安定しているんだ。
(まずは下の図を見てみてね。)

 

でも、ここで大事なのは、
窒素にはまだ使っていない電子のペアが1組あること。電子ペアはたしかに、窒素の近くにあるだけでも
安定している。

近くにあるだけでも安定しているんだね。

でも、もっと安定できる相手がやってきたら
どうかな?

もっと安定できる相手?

たとえば、水の中で H⁺ がふわふわ漂っていたとする。
H⁺ プラスの電気だけを持っていて、電子を強く求めている。

そこに、窒素の電子ペア
つまりマイナスのかたまりがあるわけ。

たしかに、それなら H⁺ は引き寄せられそう。

H⁺ 窒素の電子ペアに引き寄せられるのは、無理もないよね。

そして窒素の電子ペアにとっても、
ただ窒素のそばにある」より、「H⁺と結合を作って落ち着く」
ほうが有利な場合があるんだよ。

そして、
NH₂ + H⁺ ⇄ NH₃⁺
となる。

つまり、NH₂ H⁺ を受け取って NH3+
なれるんだね。

なるほど。NH₂H⁺ を受け取れるんですね。


ここは、さっきの COOH と逆のイメージで考えると
わかりやすい。COOH H⁺ をはなしやすい
NH₂H⁺ を受け取りやすい
という違いがある。

COOHNH₂ は、H⁺ に対して逆の動きをするんだね。

そして、これもまわりの水のようすで変わる。

たとえば、まわりに H⁺ がたくさんある とする。
すると NH₂H⁺ を受け取りやすくなって、
NH3+ が多くなる。

H⁺ が多いときは、NH₃⁺ が増えるんだね。

反対に、まわりに H⁺ が少ない とする。
すると NH₃⁺H⁺ 受け取りにくくなって、
NH₂ が多くなる。

なるほど。H⁺ が少ないときは NH₂ が多くなるんだね。

まとめると、
H⁺ が多いと → NH₃⁺ が多い
H⁺ が少ないと → NH₂ が多い
ということなんだ。

NH₂ は、まわりに H⁺ が多いか少ないかで、
NH₃⁺ になったり NH₂ のままだったりするんだね。

5. 両性電解質・両性イオンとは? 定義の確認

(定義の確認:両性電解質・両性イオン)

このようにアミノ酸は、アミノ基カルボキシ基という、2つのイオン化できる基を持っている。

はい。アミノ基とカルボキシ基

だから、H+ が多い、つまり酸性溶液中では、
アミノ基もカルボキシ基も、
まわりにたくさんある H+ を受け入れた形になる。

反対に、塩基性溶液中では、じゅうぶんな H+ がないので、
H+ を離した形になっているんだ。

酸性溶液中では H+ を受け入れた形

塩基性溶液中では H+ を離した形になるんだね。

このように、
溶液のpH によって陰イオンにも陽イオンにもなれる物質を、
両性電解質というよ。

 

ちょっと待って。両性イオン両性電解質は、
同じ意味なの?

混同しやすいよね。では両性イオンの定義を確認しよう。

アミノ酸は中性付近では、
カルボキシ基水素イオンを遊離して COOー になる。

アミノ基その水素イオンを受け取って NH3+陽イオン になる。

中性付近では、カルボキシ基は COOー
アミノ基は NH3+陽イオン になるんだね。

このように、分子中に陰イオンと陽イオンを持つもの
両性イオン というよ。

アミノ酸では、ちょうど溶液が中性になる状態で、
この両性イオンになるんだね。

両性電解質とは、溶液のpH によって
陰イオンにも陽イオンにもなれる物質のこと。

両性イオンとは分子中に陰イオンと陽イオンを持つもの。
アミノ酸はちょうど中性付近で、
この両性イオンの形になるね。

なるほど。
両性電解質は「pHによって変われる物質」
という意味で、両性イオンは「1つの分子の中にプラスとマイナスを
両方持っている形」という意味なんだね。

6. アミノ酸と等電点(pI)をわかりやすく解説

そして、アミノ基のもつ正の電荷と、
カルボキシ基のもつ負の電荷がちょうど打ち消しあって、
分子全体が電気的に中性になる溶液のpHを、
等電点(pI)というよ。

分子の中にプラスマイナスの両方があるけれど、
全体ではちょうど中性になる pH があるんだね。

そう。
すべてのアミノ酸は、側鎖の構造の違いによって、
それぞれ異なった等電点を持っているよ。

アミノ酸はそれぞれ側鎖が違うから、
等電点もそれぞれ違うんだね。

 

🍀ブログ特典:豆知識 教科書で見る形と、水の中でよくいる形は少し違う

こはく、アミノ酸っていうと、どんな形を思い浮かべる?

えっと…
NH₂–CHR–COOH
の形かな? 教科書でよく見る形。

そうそう。その形で覚えることが多いよね。

でも実は、水の中ではこの形のままで
いるわけではないんだ。

えっ、そうなの?

うん。多くの場合は、
アミノ基は NH₃+カルボキシ基は COOー

になっていて、プラスとマイナスを同時に持つ形で
存在しているんだよ。

じゃあ、水の中では
NH₂–CHR–COOH のままというより、
NH₃⁺ と COO⁻ を持った形のほうが多いんだ。

その通り。
つまり、教科書で最初に見る
NH₂–CHR–COOH
は「基本の形」としては大事なんだけれど、水の中でいちばんよくいる姿とは少し違うんだ。

なるほど…。
最初に覚える形と、水の中でよくいる形は、
少しズレがあるんだね。

そうなんだ。
このことを知っておくと、
「どうしてアミノ酸は電気を帯びるの?「どうして等電点があるの?」が、ぐっと自然に見えてくるよ。
ABOUT ME
Dr. しろねこ
ねこが好き。医師・医学博士。 留学先で学生さんに生化学を教えたことがきっかけで、 「むずかしい」を「おもしろい」に変える入口を届けたいと思うようになりました。 日々のパフォーマンスを上げるために、筋トレもコツコツ続けています。